第13回荻窪講談演目補足情報

「時代物」である講談は、時間の制約もあり長編物語の一節のみ演じられることが通常です。そのため、その物語の時代背景や大まかな全体ストーリーを知っていると、より深く講談を楽しむことができます。今回は来る11月2日(水)に行われる第13回荻窪講談の演目補足情報を掲載いたします。こちらをお読み頂き、それが演者によってどのように語り演じられるかを楽しみに、ぜひご来場ください。 ※下に講演のパンフレットPDFファイルあります。

「曽我物語」  紅佳

時代は、平安末期から鎌倉初期にかけてのお話し。将軍、頼朝公を敵に回した伊藤祐親(すけちか)の孫として辛酸を舐め尽くしながらもたくましく成長した曽我十郎祐成(すけなり)、曽我五郎時致(ときむね)の兄弟が、富士の裾野で父の敵、工藤祐経(すけつね)を仇打つ。この史実は、歌舞伎、能、浄瑠璃などに姿を変え後世にまで語り継がれてきましたが、特に江戸の歌舞伎では初春狂言に曽我物をかけるのが慣例となるほどの人気の演目となりました。

 

「鼓ヶ滝」  

平安時代末期から鎌倉時代初期にかけて活動した歌僧、西行。23歳で武士の暮らしを捨て出家、以来、諸国を行脚し数々の歌を残しました。勅撰和歌集では『詞花集』に初出(1首)。『千載集』に18首、『新古今集』に94首(入撰数第1位)をはじめとして二十一代集に計265首が入撰した和歌の天才。そんな西行の説話や伝説は、能や長唄、落語として語り継がれています。

 

「猿飛佐助」 山吹

戦国時代の武将、真田幸村に仕えた勇士として知られる、猿飛佐助。実はこの人、架空の人物。大正3年(1914年)、講談師の玉川玉秀斎が講談を書籍にして発刊した「立川文庫」の第40編に『真田三勇士 忍術名人 猿飛佐助』を書き下ろしたのが佐助誕生のきっかけです。以来、昭和初期に至るまで、超人的な身体能力と目にも鮮やかな忍術を駆使するスーパーヒーロー猿飛佐助の武勇伝は、講談はもちろん、数多くの小説、漫画、映画の中で描かれてきました。

 

「幸せの黄色いハタ」  

本作は、小説家としても活躍する神田茜の「創作講談」です。創作講談の中には、歴史上の人物や、事件にスポットを当てたもの、小説や漫画など原作があるものなど、色々ありますが、茜の創作講談は現代を舞台に、実体験を元に創っています。「どちらかと言うと笑いの多い話ですので、深く考えず楽しんでいただけたらと思います」と、本人談。

 

堀部弥兵衛の妻」  

江戸幕府、5代将軍綱吉の時代。播州赤穂浅野家の浪士47名が吉良上野介の屋敷に討ち入り、その首級を挙げたというお馴染みの「忠臣蔵」は、講談では『赤穂義士伝』と呼ばれます。「刃傷松の廊下(元禄14年3月14日)」の事件から、「吉良邸討ち入り(元禄15年12月14日)」で本懐を遂げるまでを描いたのが「本伝」。47士それぞれの物語を描いたものを「銘々伝」。義士にまつわる人々のエピソードを描いたものは「外伝」と言います。本作は「銘々伝」です。

「樋口一葉原作・大つごもり」  紅葉

「大つごもり」とは、大みそかの事。明治29年に24歳で夭折した樋口一葉の短編小説『大つごもり』は、一葉がなくなる2年前に、「文學界」第24号に発表されました。自身も赤貧に苦しんだ一葉は、年の暮れから大つごもりを背景に、女中奉公をしている薄幸の娘お峰の悲哀や、貧しさの中に生まれたが故に背負わされた悲運をつぶさに描いています。


日本講談協会11月の公演予定

11月19日(土) 日本講談協会定席 12時30分開場 上野広小路亭
出演:桜子、みのり、紅佳、真紅、蘭、愛山(仲)鯉栄、紅
11月20日(日) 日本講談協会定席 12時30分開場 上野広小路亭
出演:みのり、紅佳、松之丞、茜、松鯉(仲)鯉風、愛山
11月28日(月) 若葉会 開演12時 お江戸日本橋亭
出演:桜子、みのり、紅佳、真紅、松之丞、蘭
11月29日(火) 講談広小路亭 12時開演 上野広小路亭
出演:桜子、みのり、紅佳、真紅、松之丞、蘭、鯉風、愛山(仲)阿久鯉、松鯉

 


日本講談協会10月の公演予定

10月17日(月) 講談新宿亭 開場12時30分 新宿永谷ホール
出演:桜子、みのり、紅佳、真紅、蘭、愛山、松鯉(仲)口上、紅、紅葉
10月17日(月) 講談新宿亭 開場17時30分 新宿永谷ホール
出演:桜子、みのり、紅佳、鯉榮、阿久鯉、茜(仲)真紅、鯉風
10月24日(月) 講談広小路亭 開演12時 上野広小路亭
出演:桜子、みのり、紅佳、真紅、松之丞、蘭、紫、愛山(仲)阿久鯉、鯉風、松鯉
10月29日(土) 日本講談協会定席 開場12時30分 上野広小路亭
出演:桜子、みのり、紅佳、真紅、蘭、紅(仲)阿久鯉、愛山
10月30日(日) 山翁まつり「神田陽司を偲ぶ会」 開場12時30分 上野広小路亭
出演:桜子、みのり、紅佳、松之丞、鯉榮、阿久鯉、山吹、松鯉(仲)紫、紅、鯉風、陽司、トーク
10月31日(月) 若葉会 開演12時 お江戸日本橋亭
出演:桜子、みのり、紅佳、真紅、松之丞、蘭


11月2日(水)開催!第13回荻窪講談パンフレット完成

神田紅葉 真打昇進披露興行
■ 平成28年11月2日(水)

午後5時30分開場 午後6時00分開演
■ 杉並公会堂小ホール
東京都杉並区上荻1丁目23番15号JR荻窪駅より徒歩7分

出演講談師、演目はパンフレットにあります。
左の画像をクリックするとPDFファイルでパンフレットが開きます。

チケットに関するお問い合せは、
info@ogikubo-kodan.info まで


日本講談協会9月の公演予定

9月19日(月) 日本講談協会定席・披露興行 12時15分開場 上野広小路亭
出演:みのり、紅佳、真紅、蘭、鯉栄、愛山(仲)口上、阿久鯉、紅、紅葉
9月20日(火) 日本講談協会定席・披露興行 12時15分開場 上野広小路亭
出演:桜子、みのり、紅佳、松之丞、蘭、鯉風、茜、松鯉(仲)口上、山吹、紅、紅葉
9月28日(水) 講談広小路亭 12時開演 上野広小路亭
出演:桜子、みのり、紅佳、真紅、松之丞、紫(仲)阿久鯉、紅、松鯉
9月26日(月) 講談若葉会 12時開演 お江戸日本橋亭
出演:桜子、みのり、紅佳、真紅、松之丞、蘭

日本講談協会8月の公演予定

8月15日(月) 講談新宿亭昼 12時30分開場 新宿永谷ホール
出演:桜子、みのり、紅佳、松之丞、阿久鯉、愛山、松鯉(仲)口上、紅、鯉栄
8月15日(月) 講談新宿亭夜 17時30分開場 新宿永谷ホール
出演:桜子、みのり、紅佳、阿久鯉、蘭、茜(仲)真紅、鯉風
8月20日(土) 日本講談協会定席 12時30分開場 上野広小路亭
出演:桜子、みのり、紅佳、真紅、松之丞、愛山、松鯉(仲)口上、山吹、紅、鯉栄
8月21日(日) 日本講談協会定席 12時30分開場 上野広小路亭
出演:桜子、みのり、紅佳、松之丞、蘭、鯉風、松鯉(仲)口上、阿久鯉、紅、鯉栄
8月29日(月) 講談若葉会  12時開演 お江戸日本橋亭
出演:桜子、みのり、紅佳、真紅、松之丞、蘭
8月30日(火) 講談広小路亭 12時開演 上野広小路亭
出演:桜子、みのり、紅佳、松之丞、蘭、紫(仲)阿久鯉、松鯉



日本講談協会7月の公演予定

7月19日(火) 講談広小路亭 開演12時 上野広小路亭
出演:桜子、紅佳、蘭、松之丞、鯉風(仲)阿久鯉、松鯉
7月23日(土) モダン講談会 開演14時30分 深川東京モダン館
出演:みのり、(ひとみ)、真紅、紫、鯉風、山吹
7月25日(月) 若葉会 開演12時 お江戸日本橋亭
出演:桜子、みのり、紅佳、真紅、松之丞、蘭
7月30日(土) 日本講談協会定席 開場12時30分 上野広小路亭
出演:桜子、みのり、紅佳、真紅、松之丞、愛山(仲)鯉風、阿久鯉
7月31日(日) 日本講談協会定席 開場12時30分 上野広小路亭
出演:桜子、みのり、紅佳、松之丞、蘭、松鯉(仲)陽子、愛山



日本講談協会6月の公演予定

6月20日(月) 講談新宿亭(昼) 開場12時30分 新宿永谷ホール
出演:桜子、みのり、紅佳、松之丞、茜、真紅、阿久鯉(仲)蘭、松鯉
6月20日(月) 講談新宿亭(夜) 開場17時30分 新宿永谷ホール
出演:蘭、茜、愛山(仲)真紅、鯉風
6月24日(金) 日本講談協会定席 開場12時30分 上野広小路亭
出演:桜子、みのり、紅佳、蘭、真紅、愛山(仲)紫、陽子
6月25日(土) 日本講談協会定席 開場12時30分 上野広小路亭
出演:桜子、みのり、紅佳、真紅、松之丞、鯉風、松鯉(仲)阿久鯉、紅
6月27日(月) 講談若葉会 開演12時 お江戸日本橋亭
出演:桜子、みのり、紅佳、真紅、松之丞、蘭
6月29日(水) 講談広小路亭 開演12時 上野広小路亭
出演:桜子、みのり、紅佳、松之丞、紫(仲)蘭、阿久鯉、松鯉

第12回荻窪講談大盛況終了!ご来場ありがとうございました!

今回も多くの皆様のお運びを頂き、第12回の公演も大盛況のうちに終演いたしました。ご来場大変ありがとうございました。恒例の「講談やってみまショー」に続き、今回は紅佳振袖火事』からの開演、意外に知らない恐ろしい逸話と熱演に会場もすっかり温まり、真打ちの紅葉による巴御前では、巴御前の豪快な女武者ぶりに驚かされました。そして『柳沢昇進録・浅妻船』では、絵師英 一蝶(はなぶさ いっちょう)の悲哀に満ちた話と阿久鯉の話芸に涙しました。
また仲入りでは、たのはぐ会八重幡会長、義援金をお渡ししている福島県矢吹町の副町長にご挨拶頂きました。恒例の福島と熊本へのチャリティー義援金募金を行い、ご来場の皆様にご協力頂きました。大変ありがとうございました。今後も支援と交流を継続し、復興支援のお助けができればと思っております。
仲入り後は、山吹『山内一豊・出世の馬揃い』、有名な織田信長の馬揃えにて内助の功で出世する心暖まる話です。山吹の柔らかな話芸で会場もなごみました。そして大トリはによる、『お富与三郎・与三郎殺し』、昭和の名曲「お富さん」からは想像もつかないような、激しく壮絶なお富と与三郎の愛の物語、息をもつかせぬ展開と紅の熱演で一気に読み終わり、大団円となりました。次回第13回荻窪講談は、2016年11月2日(水)開催です。次回もお楽しみ頂けるよう、演者、主催者一同尽力いたします。ぜひご来場ください。
(写真はクリックで拡大し、拡大後クリックで次に飛びます)
紅佳紅葉阿久鯉仲入り山吹紅紅

photo by saito(たのはぐ会)